鉾田あずささんのトルコ旅コラム

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フレアツアーズ「旅エッセンス」のトルココースにご参加いただいた、立教大学観光学部3年(旅行時21歳)の鉾田あずさ様より、
トルコ旅行の旅コラムを書いていただきました。

観光学部で世界を学んでいる鉾田さんご自身が、旅から学んだこと・体験して感じたこと・景色を観て感じたこと
さまざまな思いから書いていただいた旅コラム。

皆様のこれからの旅をいろんな目線で楽しんでいただきますよう、鉾田あずさ様のコラムを読んでいただきましたら幸いです。

フレア ツアーズ スタッフ一同

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憧れのトルコ

飛行機を降り、アタテュルク空港に足を踏み入れると、一瞬で嗅いだことのない独特の香りに包まれました。毎度海外旅行に出るたびに、外国に到着したことを実感させられる瞬間です。
「小さい時からずっと憧れていたトルコ。もしかしたらこれが最初で最後の訪問になるかもしれない…。」
見たもの、聞こえる音、そしてこの不思議な匂いもすべてを記憶しようと、私は最初の一歩を踏み出しました。

長年の夢

今回のトルコ旅行は、今まで経験してきた6度の海外旅行と比較すると、最も思い入れの強いものでした。1年近く前から構想を練り始め、すると普通のツアーでは物足りなくなり、自らインターネットを駆使してこの「freya international & tours」さんにたどり着きました。

子供の頃から世界遺産が大好きで、検定2級も取得するほどの世界遺産オタクである私が、いつか絶対自分の目に焼き付けたいと思っていたのがカッパドキアです。「エネルギッシュなカッパドキアを旅して」というツアータイトルに魅かれないはずがありません。そして私の長年の夢であったトルコ旅行がスタートしたのでした。

 

鉾田あずささんのトルコ旅コラムイメージ

このツアーはイスタンブールに3泊、カッパドキアに2泊というプランであり、旅はイスタンブールの街からスタート。市内全域を世界遺産として登録されており、景観に対する保護条例がかかっている影響でしょうか、ガラタ塔から眺める景色は、同じく歴史地区として世界遺産に登録されているイタリアのヴェネツィアの街並みと似ていました。海の青、屋根の茶色、外壁の白。日本では決して見ることのないその風景に、時間を忘れて耽っていました。

鉾田あずささんのトルコ旅コラム

ボスポラス海峡クルーズに参加した際は、右にアジア、左にヨーロッパのそれぞれ最先端が広がる地点に立つことができたのですが、何とも言えない感動を覚えると同時に、何の変哲もないその場所に、特別感は微塵も感じられませんでした。今でも鮮明に思い出される情景といえばブルーモスクです。ヨーロッパで訪れた、きらびやかなキリスト教教会とは雰囲気が一変し、そこには隅々にわたる凝った細工の中にも、なぜだか統一感と落ち着きが感じられました。煌びやかさ、荘厳さで見れば、アヤソフィアの方が一枚も二枚も上手でしょう。しかし私はステンドグラスから漏れる温かい光と、モスクを飾る青、赤、金で描かれた美しいタイルに目を奪われ、静かに佇むブルーモスクを好きになりました。ストールを頭からかぶり時間を忘れて天井を見上げる私を、不思議そうに待つガイドさんの姿が今でも思い出されます。

グランドバザール、エジプシャンバザールを訪れると、私たちが日本人だとわかった途端、店員さんはすかさず試食のロクムを片手に一言「可愛いねぇ」と声をかけてきます。どうして覚えている日本語がそれなのかと初めは鼻で笑っていましたが、理由は実に簡単です。ランプやタイル、オヤなどトルコならではの伝統工芸を手に取るたびに、私たちがお決まりのようにつぶやく言葉がいつも「可愛い」なのでした。その言葉に甘えて、値段のつかない商品を言い値の半額近くまで下げてとねだる私を、彼らがどう思っていたかはわかりませんが…。

カッパドキア観光

さてお待ちかね、次は待ちに待ったカッパドキア観光です。
そこに広がる街並みは煌びやかなイスタンブールとはまるで異なり、一言でいえば「黄色」でした。まったく整備されていない細い道を進むと、岩に紛れて急に洞窟ホテルが顔を出します。アップダウンの激しい道路には、おかしな形をした岩々が当たり前のような顔をして立っています。緑がほぼ見当たらず、街全体が黄色い奇岩に飲み込まれてしまっているかのような気がしました。幼少期から写真で何度も何度も眺めていたにも関わらず、実際に車窓を流れていくその景色を目の当たりにすると言葉が見つからず、毎度移動中は友人とただぼーっと外を眺めて時間を過ごしました。

鉾田あずささんのトルコ旅コラム

バルーンツアー

野外博物館や、カイマクルの地下都市など、見どころは盛りだくさんですが、やはり印象に強く刻まれているのはバルーンツアーです。実施条件が厳しく、予定していた気球には乗れずに帰国する観光客も多い中、運も味方してくれたのでしょう、これ以上ない好条件で私たちの乗るバルーンは飛び立ちました。

空から眺めるカッパドキアの奇岩群は、地上から見上げる姿とは全く異なります。立ちはだかるように私を圧倒していた岩達も、上から眺めるとケーキを飾るホイップクリームを連想させ、可愛らしさも感じられます。しかし気球が高く上がると、眼下は細波が押し寄せる海岸のように壮大でした。早朝の透き通った空気を吸い、昇ったばかりの朝日を浴びながら、のんびりと風景を楽しみつつ過ごす約60分間のフライトは、本当にあっという間です。当日は他ツアーからの同乗者2人が誕生日。着陸後に振る舞われた、“誕生”と“無事”2つを意味する祝福のシャンパンは、国籍を越えクルー全員に喜びを共有させる素敵な味でした。

鉾田あずささんのトルコ旅コラム

カッパドキアでお世話になったペンションの3人と1匹は今も元気に暮らしているでしょうか。帰館時にはいつも玄関で出迎えてくれて、朝食時には温かい食事を振舞ってくれて、「ここにいるよ」という一言でいつでも安心させてくれた小さな洞窟ホテルの方々に出会えたことは、たった2日という短い時間でしたが、私の一生の宝物になりました。

ナヴィシェルの小さな空港に降り立つ機会を夢見て

鉾田あずささんのトルコ旅コラム

5日間のトルコ旅行はあっという間に過ぎ去りました。ずっと夢見てきた世界遺産の街並み、触れ合ったたくさんのトルコの方々、賑やかなベリーダンスの音楽や町の喧騒の中に、なぜだかのんびり過ぎ行く時間、全体に漂う不思議な匂いまでも、いまだ鮮明に思い出されます。予想外の出来事も、振り返れば立派なお土産話になるのが旅行の醍醐味です。またいつか、ナヴィシェルの小さな空港に降り立つ機会を夢見て。
鷹野さん、素敵な旅をありがとうございました。

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